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以前のブログ「ソファに座って」の過去の記事はこちらをご覧ください「ソファに座って


切石の家の上棟式が今日行われました。最近では上棟式を行うのは大変珍しくなりました。私の設計した建物で上棟式が行われるのはいったい何年ぶりか、思い出せないほどです。神官さんまでよんでというのはおそらく初めてです。

式の後、餅を屋根の上からまきました。近所の人たちが餅を拾いにたくさん集まってきてくれましたが子供達がいなかったのがちょっと残念でした。



切石の家は基礎工事も終わって建て方が始まっています。工事は今回初めてご一緒させていただく工務店で、能代市の鈴喜代さん。

全体構成は2階建てですが、北側の車庫の上にだけ2階があり、そのぶん1階と2階が近い位置関係になるようにして、屋根が南側に向かって大きくなっているものとなってます。

敷地は南北に非常に細長く、建物は敷地北側に位置し南側には畑などがあり、ずっと南側の少し高い位置に国道が走ってます。

南側には窓を大きくとりたいところですが、この国道があるために日中いつもカーテンを閉めておくのも、このロケーションではもったいないので、南側の軒を深く低く出して影をつくり、道路から室内を見えづらくしたいと思い、このような形状としました。

屋根の垂木下には防湿気密シートの先張りシートが盛大に垂れ下がっています。天気が続けばこのまま屋根断熱材を上から施工できそうですが、工事の担当者は雨が恐いので手間がかかっても下から入れるとのことです。



昨日は青森市に行って表記講習を丸1日缶詰めになって受けました。これは宅地建物取引業法が改正され、「既存建物の取引に係る情報提供の充実に関する措置」が講じられ、平成30年4月1日から施行されたことに対する講習です。

ちょっと面倒ですが、自分自身の忘備録として書いておきます。

以下はテキスト(公益社団法人 日本建築士会連合会 編集・発行)より抜粋

1.媒介契約締結時 宅建業者は建物状況調査を実施する者のあっせんに関する事項を記載した書面を依頼者に交付する。また媒介依頼者の意向に応じ、建物状況調査の実施者(これが今回の講習を受けた人にあたる)をあっせんする。

2. 重要事項説明時 宅建業者は宅地建物取引士(以下宅建士)に

 ・建物状況調査を実施しているかどうか及び実施している場合その結果の概要

 ・建物の建築・維持保全の状況に関する書類の保存の状況

について記載した書面を交付して説明させなければならない。

これにより建物の質を踏まえた購入判断や売買の交渉が可能になるとともに、建物状況調査の結果を活用した既存住宅売買瑕疵保険の加入の促進が期待される。

3.売買契約締結時 宅建業者は既存建物売買契約が成立した時は、建物の構造耐力上主要な部分の状況について「当事者の双方が確認した事項」を記載した書面を当事者に交付する。

※「当事者の双方が確認した事項」には、建物状況調査が行われ、その調査結果の概要を重要事項として宅建業者(宅建士)が説明した上で契約に至った場合の当該「調査結果の概要」があたる。

これにより、建物の瑕疵を巡る物件引渡し後の紛争防止につながることが期待される。

というようなことが「改正宅地建物取引業法の概要」の部分に書いてあります。

今回建物状況調査ができるのはこの講習を受講した「建築士」に限定されたことで、我々建築士の仕事につながることが期待されての講習ですが、まあ正直よくわかりませんが、調査するためにはそれなりの道具や知識が必要なわけで、調査依頼が1年に1回あるかないかというような状況だと、調査そのものの品質も怪しくなりかねないなあと思ったりしながら受講してきました。


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